「損切りは絶対にしたくない、でも追加入金するお金もない!」
そんな絶体絶命のピンチで使う、禁断の回避策。
それが、「同一口座内での両建て(りょうだて)」です。
使い方を間違えると傷口を広げる「諸刃の剣」でもあります。
FX初心者の方が火傷しないよう、正しいルールを解説します。
マージンコールが鳴り止まない中、どうしてもポジションを決済したくない。そんな時、あたかも「時間を止める」かのように、証拠金維持率の低下をストップさせる方法があります。
1. 「両建て」でロスカットが止まる仕組み
両建てとは、同じ通貨ペアで「買い」と「売り」のポジションを同じ数量だけ持つことです。
例えば、買いポジションを持っていて、相場が下がって含み損が膨らんでいるとします。ここで、同量の「売り注文」を入れます。
この状態を作ると、相場が暴落しても「買いの損失」と「売りの利益」が相殺されます。
損失額が固定されるということは、証拠金維持率の低下もそこでストップするということです。
まさに、相場の変動リスクを一時的に「ロック(固定)」して、ロスカットまでのカウントダウンを止めることができるのです。
2. 絶対ルール:必ず「同一口座」で行うこと
Vantage Tradingでは、ルールを守った両建てであれば公式に認められており、ロスカット回避の緊急手段として利用可能です。
ただし、絶対に守らなければならないルールがあります。
「口座A」の中で、ドル円の買いと売りを持つ。
必ず一つの口座(ID)の中だけで完結させてください。これは戦略として認められています。
・「口座A」で買い、「口座B」で売り。
・「Vantage」で買い、「他社」で売り。
口座をまたぐ両建ては利用規約違反です。ゼロカット対象外や口座凍結のペナルティを受けます。
緊急時であっても、必ず「同じ画面内」で注文を出してください。
3. 注意!これは「上級者向け」の諸刃の剣
「損失が止まるなら、毎回これをやればいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、両建てによる回避はあくまで「急場しのぎ」であり、FX初心者にはあまり推奨されません。
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コストが2倍かかる(スプレッド)
売り注文を出す際にもスプレッド(手数料)が発生します。維持率がギリギリの状態で注文を出すと、このスプレッド分で証拠金が減り、注文した瞬間にロスカットされるという本末転倒な事故が起きかねません。
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マイナススワップの二重苦
両建てをしている間、買いと売りの両方にスワップポイントが発生します。多くの通貨ペアでは両方合わせると「マイナス」になるため、時間を止めれば止めるほど、スワップ損でジワジワと資金が減っていきます。
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解除が極めて難しい
これが最大の問題です。両建てを解除するには、どちらかのポジションを決済しなければなりません。タイミングを間違えると、「買い」も「売り」も両方損して終わる(往復ビンタ)ことになります。
あくまで「時間稼ぎ」と考えよう
Vantage Tradingでの両建てによるロスカット回避は、以下のような場面でのみ有効です。
- 「あと数時間で銀行が開くから、入金できるまで耐えたい!」
- 「重要指標の発表で乱高下しそうだから、通過するまでロックしたい!」
「助かるための解決策」ではなく、「入金や判断のための時間を買う手段」と割り切って使うのが賢明です。
解除する自信がない初心者のうちは、素直に「一部損切り」を選択した方が、結果として傷が浅く済む場合が多いことを覚えておいてください。